5/12 新体制初ライブ延期のお知らせ

5/12(日)大塚Hearts+にて開催予定だった新体制初ライブは主催側の事情により延期となりました。
楽しみにして下さっていた皆さま本当に申し訳ございません。

メンバーとしても新体制での演奏に確かな手応えを感じている分、今回の延期はすごくもどかしいのですが、大切な初ライブを盤石の構えで臨むためにこのような判断をとらせていただきました。
延期理由としましては、当日のイベント内容がうまく決まらず苦戦していたところ、Hearts+スタッフから「NON’SHEEPの初ライブは妥協のない内容で開催して良いスタートをきってほしい」という言葉があり、当日のスケジュールに穴が空くかもしれないというリスクも辞さない覚悟で延期の判断を許容してくれました。
バンドのわがままをどうかご海容下さいませ。
できるだけ早く、最高のかたちで初ライブを開催すべく準備をしていきますので、その時をお待ちいただければ幸いです。
今後ともNON’SHEEPをよろしくお願い致します。

尚、取置きのご予約をいただいていた方には個別でメールを送っております。
もし万が一届いていない、または、その他ご不明点などございましたらCONTACTからお知らせください。

 

NON’SHEEP 一同

新メンバー加入のお知らせ

NON’SHEEPの新ドラマーとしてニシカワユウスケが加入。
それに伴い、新アー写を公開。
新体制での初ライブは5/12(日)大塚Hearts +。
NON’SHEEPの新たなる門出の日。
皆さま、是非ご来場ください。


ニシカワユウスケ
2011年、限りなく透明な果実のメンバーとして活動開始。
その後、サポートメンバーとして、tacicaのツアー「発光する独創性」、TAICOCLUB、ボアダムス、root13.の東京公演などにも参加している。

「ニシカワ in the NON’SHEEP」
文・佐藤雄駿

あの時の感覚を今でも鮮明に覚えている。
ニシカワユウスケという男に出会ったのは6~7年くらい前。
渋谷club 乙-kinoto-にNON’SHEEPとして出演していた僕は、自分の出番を終えてフロアへと出た。
対バンの”限りなく透明な果実”というバンドが演奏している最中だった。
普段、自分がライブの時は他のライブを観る気になれず、数分でフロアから出てしまう。
けれどその時は、限りなく透明な果実の緊張感に満ちた楽曲と演奏にひきつけられ、僕はフロアにしばらく留まってライブを観ていた。
ふと、演奏が突然、ドラムソロのパートへと展開した。
その展開自体が楽曲アレンジとして独特ではあったけれど、何より、ソロパートを担う男が放つエネルギーに目と耳を奪われた。
男は、荒ぶる獣のようにスティックを振り回し、それをドラムセットが壊れんばかりに叩きつけている。
あまりにも衝動的で、破綻すれすれでありながら、しかし、タイトなリズムを内包している。
ものの数秒ではあったけれど、そのドラムを叩く容相と飛んでくる音で、視覚と聴覚の両方を圧倒されてしまった。
ステージから放たれ続けた途轍もないエネルギーを全身に浴びた僕は、震えるほどに高揚していた。
数知れないバンドと共演してきたけれど、これほど印象に残ったドラマーというのは、未だに片手にも満たない。
その日がきっかけで彼と交流を持つようになり、いつかサブプロジェクトでも構わないから一緒に何かやれたらいいな、と思い続け、実際に本人とも話をしていた。
けれど、まさか自分の本筋となるバンドで一緒に演奏をする日が来るとは思っていなかった。
今回、このように正式加入という発表をしているのだから当然だが、彼とはリハーサルに何度も入りNON’SHEEPの曲を演奏した。
実は、シークレットライブとして既に一度ステージにも立った。
あえて、怯まずに言う。
すごいバンドになった、と。
このバンドの演奏をフロアから見られないことが悔しい、とすら思っている。
そして、これからNON’SHEEPは更に更にすごくなっていく、と確信している。
僕は今、あの時のように、いや、あの時以上に、高揚しているのだ。

 

新体制初ライブ決定!!

遂に新体制での初ライブが決定!
ライブ情報、新体制の詳細などは追ってお知らせします。
NON’SHEEPの歴史的瞬間を是非目撃しにきてください!

■5/12(日)東京・大塚Hearts+
OPEN  / START 未定
前売り2500円 当日2800円(1D別)
出演:NON’SHEEP  / 他

 

Dr.額賀康孝、脱退のお知らせ。

年内をもちまして、Dr .額賀康孝が脱退します。
これまで応援して下さっていた方々には寂しいお知らせとなってしまい、本当に申し訳ございません。
彼の今後の人生を尊重したうえでメンバーは脱退を受け入れ、そして、佐藤、田子、渡辺は今後もNON’SHEEPを続けていくことを決意しました。
正式に脱退が決まったのは昨日の話し合いですが、早くお知らせをした方が、この4人でのライブをより多くの方に見て頂けると思い、本日告知をする運びとなりました。
後任についてはまだ何も決まっておりませんが、出来るだけ早く、想像を超えるようなステージをお見せするために、3人は動き始めます。
ですが、今はそれよりも年内のライブをこの4人で全力のパフォーマンスにするというのが、我々に出来る皆さんへのせめての恩返しだと思っています。

今後ともNON’SHEEPをよろしくお願い致します。

NON’FICTION Vol.1.5 開催決定!!

今年7月にNON’SHEEPと大塚Hearts+共催で開催された大塚4会場サーキットフェス「NON’FICTION」の第二弾が12/14(金)に開催が決定!
今回は「NON’FICTION Vol 1.5」と題し、Hearts+、Hearts NEXTの2会場で夕方から開催されます。
年の瀬の週末に気軽にフェス感を味わえるイベントです!
みなさん是非ご来場ください!
今回もNON’SHEEPと馴染み深い演者が揃う予定です!


12/14(金)大塚Hearts+、Hearts NEXT  ※2会場往来自由

「NON’FICTION  Vol 1.5」
OPEN 18:00 /START 18:30
前売り2800円 当日3300円(1D別)
出演 : NON’SHEEP / 成山剛(sleepy.ab) / butterfly inthe stomach / SF-CAGE / and more…

「ニヒリズムの散文的歌集」 佐藤雄駿 セルフライナーノーツ公開

佐藤雄駿 セルフライナーノーツ

” 「ニヒリズムの散文的歌集」に存在し得る僕のこと”

NON’SHEEPの楽曲制作において、僕が最も大きな役割を担い、力を注ぐ作詞。
今回のアルバムでは、その作詞を今までとは違う環境に身を置いて取り組んだ。
普段なら自室にこもって机の前で煩悶しながら歌詞を考えるのだけれど、今回は延々と夜道を歩きながら全ての作詞をした。
2~3月のとても寒い時期だった。
この期間、僕は夜になるとおもむろに徘徊の支度をし始めるのが日課になっていた。
靴下を二枚履き、着られるだけの服を重ねる。万全の防寒をし、スマートフォンとiPodだけを持って外へ出る。
イヤフォンをし、まだ歌詞のない新曲のリハーサル録音を流す。
再生ボタンを押すとき「今日は書けますように」と願いを込め、”溜息”を吐く。
人気のない道を選んで、不審なくらいゆっくりとした速度で、ひたすらに歩く。
繰り返しリハーサルの演奏を聴きながら、言葉を書き留めていく。
大体、平均で二時間程度歩く。長いと三時間歩くときもあった。
吐く息は常に白い。
歩く道はいつも決まっていたけれど、はかどり具合によっては道筋を変えて、長く歩くこともあった。
歩きながら考える、という手法は僕に合っていたように思う。
歩き続けていると、煮詰まって滞留してしまった思考が、地を踏む足の裏から溶けて、滲み出ていってくれるような感覚があった。
おかげで身軽になった思考は同じところに止まりづらく、違う角度から言葉を探すことができる。
振り返ってみると、今回、煮詰まっている時間は明らかに短かった。
作詞は思いの外、テンポよく進んでいった。
ニヒリズムの散文的歌集では、僕の敬愛する作家たちの言葉を意識的に使っている部分がある。
「未遂」の”見る前に翔べ”というフレーズ。これは大江健三郎氏の”見る前に跳べ”という小説から。
「誤解」「転落」という題は、カミュの小説、「斜光」という題は中村文則氏の小説にもある。
「誤解」という題は「和解」にしようかとも考えた。このとき僕の頭には志賀直哉の小説「和解」がよぎっていた。
どれも僕にとって大切な作品だ。
こういう趣向を少しではあるけれど、意識的にちりばめられたのも、今回の作詞のテンポの良さからきた素直さのように思う。
そして今回の”ニヒリズム(虚無的)”というアルバムタイトルをある意味一番纏っていると感じるフレーズが「窓辺」という曲にある。

” その気などなくなって喜びに向かっていく ” 

希望や期待というものに対して、僕の距離の取り方が表せたと感じている。
僕たちは幸福に向かっていく。
歌にせずとも、人はみな幸福になろうと赴いていく。
楽観的であり、人間への信頼でもあり、どこかそういうものでしかないという諦めも孕んでいる。
僕は歌詞を書く上で、誰かの背中を押すつもりなどない。
突き放すつもりはないが、聴き手を意識した希望の残し方みたいなことも一切考えなかった。
むしろ排除したと言ってもいいくらいで、書きたい表現だけをしようと努めて書いた。
けれど、軽快とまでは言わずとも、いつもよりはかどった今回の作詞作業に、実はうしろめたさもある。
机で頭をかかえ、言葉をひねり出し、閉鎖的な世界で細部に気をとられながら推敲を重ね、牛歩の速度で進めていくのが今までだった。
外で景色が変わっていく様子を見ながら、歌詞を考えていると、細部に気を取られづらくなる。
たゆまず進んでいく良さもあるけれど、細部に気をとられるのもときに大切だ。
率直である分、言葉の深度は浅く、ポエジーに欠けてしまう。
今回はこの手法でいい、と腹をくくったつもりでも、うまくそうもいかないのだ。
そのうしろめたさが”散文的”というアルバムタイトルに表れている。
この自虐も、らしさ、だと思ってもらいたい。
「路頭」という曲が収録されている。
この歌詞の主人公は、あてもなく夜道を徘徊しながら、答えの出ない日々、これからの生活に鬱々とした思考を巡らせている。
いうまでもなく、このシチュエーションは今回の作詞作業をしているときの僕と、同じ”それ”だった。

” 夜の溜息 路頭に溶けていく ”

という歌い出しで始まる。
このアルバムの言葉を生み出す行為はいつだって、夜道を歩き始めるときにつく”溜息”から始まっていた。
僕は歩きながら、視界に入るそこに在るものは、ただそこに在るものでしかない、と思い続けていた。

” ヘッドライトが横切る瞬間
  見ていただけ それだけのこと ”

 “横断歩道 三途の川じゃない
 水たまりには汚れた水だけ ”

確固たる寄る辺も目的地もなく歩き続けるのは、生活そのものだ。
目に映るそこに在るものが、それ以上でも以下でもないということが、今の僕にとって確かなことだった。

” 人は死んだらどうなるの?
 どうして生まれてきたの? ”

これほど素直な言葉で書いたのも初めてだ。
そして

“ 眠れる夜は幸せ
  もうあとはなるようにして ”

と続く。
あてもなく歩きながら、答えも出ないまま、生活という路頭に迷っている。
最後は

” 答えの出せない日々が
  いつか見違えるとは思っていない
  期待じゃない
  そろそろ引き返そうかな ”

と締めくくられる。
生活に期待もせず、答えも出ないまま、この徘徊をしめくくる。
歌詞が書けても、生活の答えが出たわけではない。
それでも、そろそろ引き返そうかな、と思うのだ。
思わざるをえない、と言ってもいいのかもしれない。
日々の締めくくりはその連続から成る。
その空気が、「ニヒリズムの散文的歌集」というアルバムに通底し、漂っている。
鬱々とした夜道の徘徊の空気が、このアルバムに内包されていると信じているし、それが伝われば幸いだと思っている。

佐藤雄駿

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New Album「ニヒリズムの散文的歌集」CD購入特典情報!!

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